2010/06/12

七人の侍

    ひょんな新聞記事から18年前にテレビ局でやっていた地域興し番組のことを振り返っていた。発想は黒澤明監督の「七人の侍」を十数回目に見た時に閃いたものでした。長い長い映画でしたが何度も何度もよく見ました。それほどあの映画には様々な角度から深い精神と豊かな文化、人間性の表現、村落共同体の在り方、百姓と武士、そしてその中間者(百姓なのに武士になりたかった境界人:三船敏郎さんの演技は見事)の葛藤、百姓の娘と若侍の恋に見える二つの階層のカルチャーショック・・・、百姓と武士がいざ敵に向かう時に生まれるある種のナショナリズムの発生プロセス等等、言いはじめたら終われないほど詰まりに詰まっている複合的な社会学的民俗学的映画というか収まりきれない豊かな映画です。


 わたしはそこに地域活性化のヒントを見いだしました。まさか黒澤さんもそんな風に見る男がいるとは予想もしなかったでしょうが、ビール片手に十数回目に見ていた深夜、「なるほど!」と閃きました。この話は講演会やブログ等でも何度かお話しさせていただいていますが「日本の原型」「日本の源」をこの民俗学的?!映画はあるがまま目の前に差し出してくれていました。と、書きつつ久しぶりにもう一度今見てみたい、と感じます。


 もしかしたらこの時代ですからTUTAYA?に行かなくてもYoutubeにあるのかも知れませんが、やはり映画はできるだけ大画面でみないと監督の意図の伝わり方が全然違います。映画館で見るべきです。東京ならどこかでやってないだろうか?!。ことほど左様に、という具合にわたしは考え、動き、歩き、実践してきました。まさに「七人の侍」の生き方そのものを学んだのです。あのリーダー勘兵衛の何と渋くどっしりとしてやさしく爽やかであろうか。人間の重み、存在を身体ごとガツンと感じる映画です。


 地域興しにどう繋がっていったかはこちらで。つづきもまた書きますが・・。
 住民ディレクターNews http://blog.goo.ne.jp/0811prism

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